1月17日仙台国際ホテルで、第71回河北文化賞の授賞式が行われた。5個人と2団体が受賞された。私が推薦した国宝大崎八幡宮 仙台・江戸学実行委員会(代表 大崎八幡宮宮司 小野目博昭氏《は講座開催と叢書発行による地域貢献が評価されての受賞決定である。式典には小野目宮司。お嬢様で禰宜の小野目稲美様、叢書発刊を手がけた南北社の玉田尊英会長、そして私も出席の栄誉を与えられた。式典は厳かに行われ、最後に受賞者からそれぞれ慶びの言葉が述べ、記念講演で式典は終了した。私の推薦文は次の通りである。
「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ。梅の花のように、日本人が明日への希望を咲かせる国でありますように《の祈りを込めた令和の時代を迎えた。それを実現するためには 日本人はもっとふるさとや日本の歴史や文化をしっかりと認識する必要があるのではないだろうか。それ があってはじめて自信と誇りを持って歩むことができるのではないだろうか。仙台江戸学講座は、まさにそれを先取りした事業として、その独自性と持続性において「地方創世《の礎ともいえる優れた事業といえる。
講座は大崎八幡宮の祭儀棟を会場に、50~100吊の講座として平成19年(2007)から年5~11 回開催されてきた。この講座の最大の特徴は、それぞれの講座を『仙台・江戸学叢書』としてブックレットに 編集・刊行していることである。同様の講座が話しっぱなし、聞きっぱなしで終えているのとは格段の違いがある。
いまや、地域の歴史研究や地域起こしに携わる多くの人々に欠くべからざる重要な資料となっている。A5版72頁のブックレットは、多くの資料図版を掲載し読みやすく、十分な資料的価値も 備わっている。講座は、10年目となる平成28年(2016)を最終年として終了した。
添付資料の「仙台・江戸学《講座開講日と刊行予定一覧に見るように、地元を中心に仙・ 台藩の主要な研研者から若手までが講師を務め、テーマも武家から庶民、文学から工芸・食まで仙台藩を網羅的に捉えていることも大きな特徴である。同時に10年間(2007~2016)で76回の講座開催、77回巻の叢書刊行(2021年10月現在、既刊叢書56巻)という壮大な文化事業を継続してきた一民間組織「国宝 大崎八幡宮 仙台・江戸学《実行委員会の先見性には驚嘆すべき他に例のない優れた事業であるので推挙する。 令和3年1月14日 伊達宗弘
式典終了後、1階のレストランで宮司様、禰宜様、玉田会長、東北大学吊誉教授平川新先生、濱田直嗣先生と楽しい懇談一時を過ごし、5時の高速バスで帰路についた。
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